「農用地区域」とは、市町村が定める農業振興地域整備計画において農用地とされた区域のことです。
農振法(農業振興地域の整備に関する法律)に基づき市町村が都道府県知事の同意を得て、今後長期にわたり農業上の利用を確保すべき土地の区域として農業振興地域整備計画に定めているもので、農業公共投資はこの農用地区域内に集中して実施することとなっています。
このため、農用地区域内の農地転用は、農振法17条の規定により原則として許可されないこととされており転用する農地が農用地区域内である場合には、農業振興地域整備計画の変更により農用地区域から除外されること(農振除外)が必要となります。
農地法と農振法は別のものであるので、農用地区域内の農地である場合は、農振法による「農振除外」の手続をしたあと、農地法による「農地転用許可(4条許可、5条許可等)」をする必要があります。
農業振興地域整備計画に係る農用地区域内のうちの除外申請 添付書類
農業振興地域の整備に関する法律第13条に基づいて農用地区域内の農地を農用地区域から除外されるように申請します。(添付書類は、各自治体への確認が必要です。)
- 事業計画地を表した縮尺1/10000程度の図面(位置図)
- 具体的に事業計画地が確認できる位置図
- 建設計画に係る建物又は工作物の配置計画図・平面図等
- 公図
- 土地登記簿謄本
- その他
- 農家住宅の場合は耕作面積及び土地所有分布図
- 農家分家住宅の場合は親子関係を示す書類(戸籍謄本等)
- 隣接耕作者の同意書(字図に隣接農地の状況を明示すること)
- 土地改良区または水利組合の同意書
- 嘱託員の意見書
- 農業委員の意見書
- 農振除外申請者(転用後利用者)調書
- 事業計画書
事業計画記載事項
1.事業の目的
どういった目的でなにを建設するのかを具体的に記入しなければなりません。一般住宅等は現在の状況、必要性を、会社等であれば、現在の状況、事業の展開、事業の緊急性、必要性など記入していきます。
2.事業の概要
- 所在地・地目・面積
- 事業面積
- 造成・整地計画
- 給排水計画
3.当該地区を選定した理由
位置的条件、地理的条件、利便性など詳しく記入しなければなりません。また代替地の検討をした経緯も必要です。
注意しなければならないのは「自分の土地がここしかない」「土地価格が安い」などといった検討は理由になりません。
4.被害防除計画
周辺のうち・農作物への影響が出ないように、造成・建設中と完成後の計画を立てなければなりません。
5.雇用計画
紅葉計画がある場合は作成します。
6.その他
農道などの農業用施設への影響がある場合はその対策を記入しなければなりません。
農業振興地域農用地区域除外の注意事項
農業振興地域の農用地区域は、農地を無秩序な開発などから守り、優良農地を将来的に確保する目的で設定されてます。
そのため、区域から除外するためには次の5つのすべてを満たすこととされています。
- 農用地区域以外に代替えすべき土地がないこと
- 農業上の効率的な利用に支障を及ぼすおそれがないこと
- 土地改良施設等の有する機能に支障を及ぼすおそれがないこと
- 農業生産基盤整備事業(区画整理、農用地造成、農道・用排水路整備等)完了後8年を経過していること
- 担い手農家に対する農用地の利用集積への支障がないこと
この5つの中でポイントなるのは、「1.農用地区域以外に代替えすべき土地がないこと」の要件です。
開発しようとする施設には必ず立地に際しての立地条件(位置的条件、地理的条件、交通条件、環境条件及び規模等)があるので、立地条件を満たす土地が農振地域外、農用地区域外(いわゆる農振白地)にないか検討する必要があり、さらには、その場合であっても農用地区域の周辺部等、農用地区域の土地への支障が軽微な土地が利用できないか検討しなければなりません。
また計画は具体的でなければなりません。
そして、急を要するものである必要があります。
関係法令による許認可を要する場合、その許認可をクリアする見込みがあるかどうか、検討しましょう。(農地転用、開発許可、文化財包蔵地等)
妥当な計画面積の目安があります。農家住宅であれば、1000㎡程度が上限、一般住宅であれば500㎡程度が上限の目安です。




